検査じょうほう室 寄生虫:寄生虫は面白い
鮎と伝一家
赤尾 信吉
1
1防衛医科大学校寄生虫学教室
pp.1264-1265
発行日 2000年9月1日
Published Date 2000/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905614
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はじめに
初夏から盛夏になる頃,巷ではシラウオ漁や鮎釣りの話題で盛り上がる.大公望,伝技師にとっては腕自慢の日々でもある.釣果のよい日はミチコさんはじめ,隣り近所も毎晩鮎づくしとなるのだ.さて,ミチコさん,一塩した鮎をさっと焼き,青笹を添え食卓に並べた.市立病院に勤務する伝技師はその食べかたにうるさく,いわゆる背こしにした鮎を頭から口にし,生ビールを一気に流しこんだ.その日,残った鮎を食酢に浸し,しめ鮎にもした.これは翌日,鮎の姿寿司となって食卓を飾ったものだ.
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