増刊号 血液検査実践マニュアル
Part 5 凝固・線溶検査
2.検体の取り扱い,保存法と注意点
安室 洋子
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1聖マリアンナ医科大学附属病院臨床検査部・技術課
pp.830-831
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905482
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はじめに
臨床検査における各種測定は,近年,精度の高い多機能の測定装置が開発され,信頼性の高い測定が可能となった.そのような環境の中で測定を行う技師は,単なるスイッチマンになっていないであろうか.特に凝固・線溶検査分野では検体試料の状態(扱いかた,保存状態)は検査手技以上に測定結果に影響を及ぼす重要な因子となることがある.本稿では多岐にわたる凝固検査項目の中で活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT),プロトロンビン時間(PT),フィブリノゲン(Fbg)など日常凝固検査として施行されている検査項目,および特殊検査として凝固因子定量およびその抑制因子,ループスアンチコアグラント(LA)検査など,検体として主に血漿を用いる検査について解説する.
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