増刊号 血液検査実践マニュアル
Part 4 溶血検査
3.検査の実際
5)胎児ヘモグロビンの検出法
服部 幸夫
1
1山口大学医療技術短期大学部衛生技術科
pp.820-821
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905477
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はじめに
ヘモグロビン(Hb)は2分子ずつのα,非αグロビン鎖(β,γ,δ)からなる四量体である.胎児期はほとんどが胎児ヘモグロビンHbF(α2γ2)で占められるが,出生を境にHbA(α2β2)が優位となる.HbFは生後6か月間に急激に低下し,1〜2歳で成人値となる.成人ではHbA 96%,HbA2(α2δ2)3%,HbF 1%程度である.しかし,成人でもHbFの増加は多数の先天性および後天性血液疾患でしばしば見られる.
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