ワンポイントアドバイス
分子病理診断のTAT(ターン・アラウンド・タイム)改善方法
河原 明彦
1
1久留米大学病院病理診断科・病理部
pp.1328-1329
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206295
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個別化治療と分子病理診断
疾患などに関連するバイオマーカーを利用し,特定の治療薬に対し高い治療効果を示す患者を同定する検査は,近年コンパニオン診断と呼ばれ,病理診断はその中心的な役割を果たしている.コンパニオン診断は癌治療において不可欠であり,特定の医薬品の有効性や安全性をいっそう高めるために,専用の検査キットや手法がおのおのの薬剤と組み合わせて開発されている(表1).2008(平成20)年の診療報酬改定で悪性腫瘍遺伝子検査が収載され,基礎研究または特殊解析と考えられていた核酸を用いた遺伝子検査が診療行為として認められ,“治療”と“検査”がさらに密接な関係となった.
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