技術講座 血液
トロンビン・アンチトロンビンIII複合体(TAT)測定法
秋山 淑子
1
,
前場 恵一子
2
1東京大学医学部附属病院検査部
2茅ヶ崎徳洲会総合病院検査科
pp.1564-1568
発行日 1990年12月1日
Published Date 1990/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900456
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サマリー
凝固系の分子マーカーの一つであるトロンビン・アンチトロンビンIII複合体(thrombin-antithrombin III complex;TAT)は,プロトロンビンが活性化されて生じたトロンビンと,そのプロテアーゼ・インヒビターであるアンチトロンビンIII(AT III)との複合体である.この複合体の存在が証明されると生体内で凝固の活性化が起きていることがわかるので凝固活性化の指標となる.近年,免疫学的手法によりTATが簡単に測定できるようになり,凝固亢進状態の把握がより容易になった.この測定法について解説し,検討結果を述べる.
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