増刊号 緊急検査実践マニュアル
各論
3.免疫血清検査
1)抗グロブリン試験(クームス試験) 臨床編
雨宮 洋一
1
1自治医科大学輸血部
pp.822-823
発行日 1999年6月15日
Published Date 1999/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903875
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検査の意義と目的
抗グロブリン(antiglobulin)試験は,IgGなどの免疫グロブリンや補体成分が赤血球の表面上に結合しているにもかかわらず,凝集像として観察されない状況下で,添加した抗グロブリンの架橋によって赤血球の凝集を生じさせて,隠れた不完全抗体の存在を証明する方法である.すなわち,本法は赤血球に結合している抗体や補体の存在や,血清中に遊離している抗体の検出を可能にする.本法の開発者の名前から,抗グロブリン試験はクームス(Coombs)試験とも呼ばれる.
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