増刊号 緊急検査実践マニュアル
各論
3.免疫血清検査
1)抗グロブリン試験(クームス試験) 技術編
永尾 暢夫
1
1大阪府赤十字血液センター薬剤部
pp.818-821
発行日 1999年6月15日
Published Date 1999/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903874
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原理
抗グロブリン試験はCoombsら(1945年)により不完全なRh抗体の検出法として開発された.そのことから,今日でも開発者の名前をとってクームス(Coombs)法と呼ばれることがある.
不完全抗体は生理食塩液(生食)中では,血球に結合(感作)するのみで,凝集反応を起こすまでには至らない.そこで,ヒトのグロブリンを動物(主としてウサギ)に免疫して得られた抗ヒトグロブリン(anti human globulin;AHG,クームス血清ともいう)抗体を加えると,赤血球に感作した抗体同士を架橋することになり,凝集としてその反応を肉眼でとらえることができる.
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