増刊号 緊急検査実践マニュアル
各論
1.生化学検査
8)アンモニア 技術編
矢野 順子
1
1久留米大学医学部附属病院中央臨床検査部
pp.724-726
発行日 1999年6月15日
Published Date 1999/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903837
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測定方法
比色・滴定による方法として,①微量拡散法,②イオン交換樹脂法,③直接比色法(インドフェノール),酵素を用いて直接求める方法として,④L-グルタミン酸脱水素酵素(glutamate dehydrogenase;GLDH)を用いる酵素法,さらに⑤電極法,⑥フィルム式比色法(ドライケミストリー法)がある.特に④GLDH-UV(終末点)法はアンモニアに親和性の強い酵母由来のGLDHを採用し,さらにNADPH(dihydronicotinamide adenine dinucleotide phosphate,還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)存在下,2-オキソグルタル酸とのグルタミン酸生成反応でこのときのNADPHの吸光度の減少を測定するものであり,特異性・簡易性の優れた方法として使用されている1,14).
一方,⑥は①の応用で,スライドの反応層でガス化したアンモニアは拡散し,検出層の指示薬と反応し呈色する.この色調を反射測光する微量かつ迅速な方法である.現在は④,⑥,③の順に用いられている(表).
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