増刊号 病理組織・細胞診実践マニュアル
第II章 組織学的検査
2.検体
2)検体の受付と処理
f)染色法[11]神経組織(中枢神経系)の染色法
石川 喜美男
1
,
赤石 清美
1
,
三瓶 接子
1
,
宮 哲正
2
1(株)ケーアイエー細胞病理研究所
2(株)保健科学研究所
pp.135-143
発行日 1998年6月15日
Published Date 1998/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903476
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はじめに
神経組織は中枢と末梢に分けられるが,中枢神経組織には神経細胞と神経膠細胞,それに血管と髄膜組織が存在する.これら構造物を全体的に把握するには各種の染色方法が用いられる.その中でも,ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色は神経病理の検査においても極めて有用で,必要性のある基本染色である.脳腫瘍,炎症,血管障害などの多くの日常の検索では,HE染色だけで十分に診断可能である.しかし,この染色では不十分な場合や,補足しなければならない所見を得るために各種特殊染色が必要となってくるし,用いなければならない.
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