けんさアラカルト
保健所勤務検査技師の役割
海老沢 三枝子
1
1茨城県日立保健所
pp.20
発行日 1998年1月1日
Published Date 1998/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903312
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一昨年(1996年)6月,当保健所管内学校給食施設の献立のメニュー約40種類について,病原性大腸菌O157の検査を実施した.実施の動機は,5月に岡山県で病原性大腸菌による食中毒の集団発生があり,小学生2名が死亡したことからである.
当保健所では,給食関係の検査はこれまで未実施であり,“保健所としてこの機会に実施しよう”と意見が一致した.実施に当たりわかったことであるが,給食施設でも大腸菌O157への不安は大きく,検査を行ってほしいという意向が強くみられた.大腸菌O157の検査は初めての試みであったが,県衛生研究所の指導を受けてスムーズに進めることができ,また研修会で腸管出血性大腸菌O157感染症の概要を知ることができ,大いに役だった.
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