技術講座 微生物
カルバペネム耐性緑膿菌の遺伝子型別の判定
千田 一嘉
1,2
,
荒川 宜親
3
,
中島 一光
2
,
一山 智
2
,
太田 美智男
1
Kazuyoshi SENDA
1,2
1名古屋大学医学部細菌学
2名古屋大学附属病院検査部
3国立予防衛生研究所細菌・血液製剤部
pp.707-711
発行日 1996年8月1日
Published Date 1996/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902845
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
新しい知見
カルバペネムを含む各種β-ラクタム剤に耐性であるIMP-1型メタロ-β-ラクタムマーゼの遺伝子が陽性の緑膿菌,15株をサザンハイブリダイゼーション法で検出し,さらにパルスフィールド電気泳動法(PFGE)による遺伝子型別の判定を行った.メタロ-β-ラクタマーゼ遺伝子陽性緑膿菌のPFGEパターンは分離された病院ごとに異なり,これらの株は単一クローン由来ではないことが判明した.一方,同一病院由来の株は類似のPFGEパターンを示し,メタロ-β-ラクタマーゼ遺伝子陽性株が患者間で伝播されていることが示唆される.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.