増刊号 感染症検査実践マニュアル
Ⅵ.感染症とその検査法
19.内臓真菌症
久米 光
1
,
阿部 美知子
2
1北里大学医学部病理
2北里大学医療衛生学部
pp.6,187-191
発行日 1996年6月15日
Published Date 1996/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902772
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はじめに
周知のごとく,内臓真菌症は診断技術の向上と新規の抗真菌薬の製品化によって,少なくとも剖検例でみる限り従来みられていた顕著な増加の傾向が頭打ちとなりつつある.しかしながら,内臓真菌症のうち重症型の占める割合は依然として増加の一途をたどり,死亡診断書に死因として記載される症例の増加も同様である.
本稿では,医療人の1人として検査技師の方々が本症の疾患概念を総括的に理解しておくべきであるという立場から,最も代表的な内臓真菌症について,治療を除く多角的観点から以下解説する.
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