増刊号 感染症検査実践マニュアル
Ⅴ.各種検査法の特徴とその適応と限界
2.培養検査 2)同定
三澤 成毅
1
1順天堂大学附属病院臨床検査部
pp.68-70
発行日 1996年6月15日
Published Date 1996/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902743
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はじめに
微生物検査領域における同定検査は,近年の各種同定用キットや自動化機器などの開発によって,その精度と労力が従来法に比べて著しく改善された.一方では,依然として同定が困難な菌種が残されていることや,分離菌すべてに正確な菌種名を求めることが感染症の診断・治療にとって必ずしも必要とされないこともある.臨床検査室では,同定が学問上のそれとは目的を異にしていることを常に念頭に置いて検査に臨む必要がある.
ここでは,検査室における同定検査の適応とその限界,ならびにキットや自動化機器の使用において注意する点とデータのチェック法について述べる.
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