検査法の基礎
結核菌の遺伝子検査とその適応
島川 宏一
1
1天理よろづ相談所病院臨床病理部
pp.1033-1038
発行日 1995年12月1日
Published Date 1995/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902564
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新しい知見
結核菌検査は,従来からの培養を基盤とした検査法から培養期間の短縮化は若干されたもののほとんど進歩していないのが現状である.したがって臨床への貢献はあまり期待できず,迅速性の点で唯一顕微鏡検査がその役割の一端を果たしているにすぎない.しかし,顕微鏡検査は感度に若干の問題があり,また検査する技師の経験にも左右されやすい.最近急速に進歩した遺伝子診断技術は,結核菌を迅速にまた高感度に証明することが可能で,多くの研究がなされ,現在では一部キット化や市販化されるに至り,また保険収載される検査もみられるようになった.
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