カラーグラフ 病原微生物を見る・12
結核菌
小倉 剛
1
1国立療養所刀根山病院
pp.1386-1388
発行日 2000年8月10日
Published Date 2000/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907598
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はじめに
ヒトに病原性のあるマイコバクテリアの中で,結核菌の感染力は最も強く,年間約4万人の患者が発生する.感染は空気感染で,患者の咳などで空中に飛散した結核菌は,吸入されると肺胞に達し,マクロファージに貧食される.一部は発病するが,大部分は細胞内持続感染を繰り返し,高齢や身体条件の悪化により発病する.一方,菌体壁成分の強いアジュバント作用により菌体蛋白に対する強いTh1細胞主体の免疫応答が成立し,病理,病態像を修飾する.
本稿では,結核菌の検出方法や病態とのかかわりを紹介する.
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