けんさアラカルト
血球計測値の臨床的許容限界
渡辺 清明
1
1慶應義塾大学医学部中央臨床検査部
pp.678
発行日 1995年8月1日
Published Date 1995/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902462
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現在,検査の精度は向上し,特に血球計数では検査値の測定誤差は非常に少なくなっており,大変結構な話である.しかし,一方では,精度を上げるにはそれなりの精密度の高い機械や測定原理が必要で,コストは高くつく.したがって,あまり精度管理を重要視すると,今度は逆に経済効率が落ちてしまう.そこで,測定誤差をどこまで少なくすれば許容されるかが問題となるが,不幸にもわが国においては一定の意見が得られていない.検査の最終的なユーザーは臨床家であり,検査誤差の臨床的許容範囲が当然問題となる.
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