トピックス
血球計数検査の臨床的許容限界
川合 陽子
1
1慶應義塾大学医学部中央臨床検査部
pp.1473-1478
発行日 2000年11月1日
Published Date 2000/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905668
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
末梢血血球計数の測定はCBC(complete blood cellcount)と呼ばれ,血液疾患をはじめ健康診断でも行われる血液検査の代表的な基本的検査である.白血球数(WBC)・赤血球数(RBC)・血小板数(PLT)などの血球数のほかに,ヘモグロビン濃度(Hb)・ヘマトクリット(Ht)・赤血球恒数(MCV・MCH・MCHC)など13項目以上を30秒から1分間という短時間で測定可能である.近年,CBCと同時に白血球百分率(5分画;DIFF)と網赤血球(RET)も同時に測定可能な多項目自動血球計数器も開発されている.
CBCは基本的な検査であるので,どこでも,いつでも同じような検査結果が得られるような精度管理や標準化の設定が重要である.また,未梢血に出現している血球を測定するという生血を調べる検査のために保存がきかず,その正確性・精密性には即時性が要求される.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.