増刊号 免疫検査実践マニュアル
各論
Ⅵ.補体
2.補体成分蛋白(C3,C4,C1q)
木佐木 友成
1
1東京大学医学部附属病院物療内科
pp.224-225
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901950
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■測定の目的
CH 50の項で述べられているが,補体の活性化経路には古典的経路(classical pathway)と第2経路(alternative pathway)がある.C1 q,C4はclassical pathwayによる補体活性化に関与し,C 3は両経路の活性化に関与している.補体成分の測定の目的は1つには活性化のメカニズムを明らかにするところにある.しかしながら補体濃度の値の評価には,産生および活性化による分解の両面から検討する必要がある.
C1qは上皮細胞,単球/マクロファージ,線維芽細胞が産生し,C3,C4は主に肝細胞,単球/マクロファージが産生している.低栄養状態や肝不全時などで,産生低下による補体成分蛋白濃度の低下がみられる1).またまれながら先天性の蛋白異常症または欠損症がみられることがあり,CH 50の低下および当該蛋白の欠損が検査結果として得られる(表1)2).
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