増刊号 免疫検査実践マニュアル
各論
Ⅵ.補体
1.血清補体価(CH 50)
岩田 進
1
1日本大学板橋病院臨床検査部
pp.221-223
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901949
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■補体と補体の活性経路
補体は1800年代後半に新鮮血清中に殺菌性のある物質(alexin)として見いだされ,その後,生体内の殺菌防御作用の役目を果たしていることが認められた.また56℃に加熱することで殺菌作用がなくなることや,抗原抗体反応に深く関与していることも判明した.わが国ではEhrlichの側鎖説の中のKomplementの訳語として“補体”が使われるようになったのが初まりといわれている1).
補体は細胞表面の抗原抗体複合体により活性化され,C1からC4,C2,C3,C5〜C9の順序ですべてが活性化された段階で細胞が溶解する.C1成分には3種類(C1q,C1r,C1s)あるので全部で11成分が活性化に加わっていることになる.
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