増刊号 臨床化学実践マニュアル
II.日常検査における異常値への対応
6.酵素成分
(6)コリンエステラーゼ
高橋 一郎
1
1名古屋掖済会病院中央検査部
pp.134-135
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901513
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コリンエステラーゼ(cholinesterase;ChE)はコリンエステルをコリンと有機酸に加水分解する酵素で,動物のみにその存在を知られている.ヒトコリンエステラーゼには,アセチルコリンエステラーゼ(AChE)と,いわゆるコリンエステラーゼ(ChE)の2種類のコリンエステラーゼが存在し,臨床検査で主に測定されるのは後者である(表1).
血清ChEは肝細胞で合成され,その生理作用は明らかではないが,神経,筋肉系および脂質代謝に関係していると考えられる.
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