簡易臨床検査のやり方と評価
血清コリンエステラーゼ
丹羽 正治
1
1国立小児病院・検査科
pp.1292
発行日 1965年9月10日
Published Date 1965/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200967
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コリンエステラーゼ(Ch-E)には2種類あつて,その1つはアセチルコリンだけを特異的に水解して酢酸とコリンとにする真性Ch-Eで神経や筋肉組織にあつて刺激伝達を司つている。第2のものは偽性Ch-Eといわれ,アセチルコリンだけでなく,そのほかのコリンエステルも水解できる。これは血漿,肝および膵などに存在する。血漿中のこの酵素は肝から供給されるため肝実質の病変を反映し,血清アルブミン量にも比例している。日常の臨床検査で問題になるのはこの種の酵素である。
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