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鍍銀染色で染まる線維の超微形態と生化学
鹿毛 政義
1
1久留米大学医学部第一病理
pp.842-843
発行日 1992年9月1日
Published Date 1992/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901280
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鍍銀標本で光顕的に黒く染色される細線維は好銀線維(argyrophilic fiber)と呼ばれ,淡褐色に染まる膠原線維とは区別される.PAS染色では好銀線維は糖蛋白質を伴うため陽性に染色される.好銀線維は,線維が互いに分岐吻合して網状に連なり存在することから,細網線維(reticular fber)あるいは格子線維(latticefiber)とも呼ばれる(図1).
好銀線維は胎生期に最も早期に出現する線維で,主に線維芽細胞によって形成される.好銀線維は肝,リンパ節,脾臓,骨髄などの網内系臓器に豊富に分布し,組織の骨格を作る線維として重要である.好銀線維は結合織以外の組織にも存在し,例えば内皮細胞の基底膜の細網板(reticular lamina)(図2)を形成し,下方の結合織と連なる.好銀線維は脂肪細胞,平滑筋細胞,横紋筋細胞などの細胞間の間質にも形成され,かごのようにこれらの細胞を包む.
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