増刊号 尿検査法
II.各論
22.その他の物質
(4)ホモゲンチジン酸
久保野 勝男
1
1株式会社エスアールエル臨床化学部
pp.261
発行日 1992年5月15日
Published Date 1992/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901143
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はじめに
ホモゲンチジン酸(homogentisic acid;C8H8O4:2,5-ジオキシフェニル酢酸)は,チロシンの体内における分解の過程でp-ヒドロキシフェニルピルビン酸酸化酵素の作用によって生ずる中間生成物である.
先天性代謝異常症のひとつであるアルカプトン尿症は肝においてホモゲンチジン酸オキターゼが欠損しており,ホモゲンチジン酸を酸化できず,これが蓄積するまれな先天性疾患であり,患者の尿中にホモゲンチジン酸が多量に排泄されることが知られている.
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