検査室の安全管理・3
ISO15190:2003臨床検査室 安全に対する要求事項・その3
久保野 勝男
1,2
1ISO/TC212国内検討委員会
2(株)エスアールエル医科学分析センター
pp.535-539
発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100038
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はじめに
臨床検査室の安全管理は,信頼性の高い検査結果の提供とともに患者さんへのサービス貢献を主眼とする臨床検査室サービスにおいて極めて重要な要素である.それは社会情勢の変化に応じた対応力の向上,リスク管理を含めた管理体制の強化,経営の効率化といった臨床検査室の質や能力を示す一面であり,特にリスク管理の観点では臨床検査室運営に欠かすことのできない重要な事柄である.
ISO15190:2003は臨床検査室の作業環境の安全を確立し維持するための要求事項を指定するものであり,このような国際的な安全管理のためのガイドラインが発行された現在では,このガイドを基に最終責任者はもちろんのこと,すべての検査室作業従事者がそれぞれの作業上での自己責任を果たしてゆかなければならない.
ここでは前回同様に引き続きISO15190:2003に記載されている各要求事項について,国内法規や現在の検査室の状況を踏まえて少し詳しく解説する.
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