技術講座 血液
第VIII,第IX因子インヒビター
田中 一郎
1
,
吉岡 章
1
1奈良県立医科大学小児科
pp.393-397
発行日 1992年5月1日
Published Date 1992/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901024
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サマリー
第VIII(IX)因子インヒビターは,補充療法中の血友病患者,自己免疫疾患患者,分娩後などに発生してくる.特に,血友病患者に発生した場合,その後の治療に難渋することが多い.第VIII(IX)因子インヒビターの測定方法としては一般に,凝血学的方法が用いられ,インヒビターの力価はBethesda単位で表される.また,血漿寒天内凝固阻止法も凝血学的方法とよく相関し,スクリーニングとして優れた方法である.ほかに,第Ⅷ因子インヒビターの性状を精査する方法であるイムノブロット法,ELISA法についても簡単に述べた.
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