技術講座 輸血
不規則性抗体検査(同定法)
谷脇 清助
1
1兵庫医科大学医学部附属病院輸血部
pp.398-404
発行日 1992年5月1日
Published Date 1992/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901025
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
サマリー
不規則性抗体検査の重要性はガイドラインの報告以来高まってきているが,同定検査まで行っている施設はまだ限られている.抗体スクリーニングでなんらかの抗体が検出されれば,その同定を行っておくことにより,緊急輸血時でも即対応ができ,交差適合試験の簡略化も行える.
抗体の同定には,比較的よく検出されるLe系をはじめRh系,抗Jk,抗Fy抗体について,反応態度の違い,凝集の強弱を調べ,吸着解離試験,中和試験,血清の酸性化などを行うことにより複数抗体でも既往歴,臨床症状などを加味すれば同定検査が容易となる.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.