技術講座 血液
骨髄塗抹標本の免疫細胞化学染色
堀田 知光
1
,
津下 圭太郎
1
,
丹羽 民和
2
1名古屋大学医学部第一内科
2岐阜医療技術短期大学
pp.31-36
発行日 1992年1月1日
Published Date 1992/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900920
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サマリー
骨髄は多系統の細胞で構成されている不均一な組織であるので,個々の細胞の識別には形態的特徴に加えて細胞系統に固有の抗原を認識する抗体を用いた解析法が有用である.モノクローナル抗体を用いた免疫細胞化学染色法は通常の骨髄塗抹標本上で目的とする細胞を頻度が低い場合でも比較的簡便に同定することができる.免疫化学染色にはPAP法とABC法が基本であるが,血液細胞の染色には標識酵素としてアルカリホスファターゼを用いるのがよい.良好な標本を得るには固定,洗浄,発色の各段階での工夫が必要である.
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