特集 グラフ特集臨床検査の基礎
組織迅速診断と細胞診
術中組織迅速診断
太田 邦夫
1
1東大医学部病理
pp.50-53
発行日 1966年11月25日
Published Date 1966/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916032
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悪性腫瘍をうたがわれる病変の治療に当っては,まずその病変の質を知ることが必要である。最近速かに確診と治療を行なうために,外科医と病理学者が一体となってことに当る機会がますます増加している。殊に,うたがわしい部位の生検を行ない,その場で組織学的に確診を下して,もし悪性ならば更に広い部分の切除を行ない,もし良性ならばそのまま創口を閉じる場合には,分を争う組織診断を必要とし,外科医と病理学者は,手術室と検査室の両端にあって共同する。
この場合いかに速かであっても,立派に確診の下せる標本をつくることが第一の条件であって,そのためには,一級技術を必要とする。また手術室と検査室との間の連絡を密にする設備も必要である。
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