技術講座 生化学
ビリルビン酵素法
中山 勝司
1
1神戸大学医学部臨床検査医学教室
pp.1175-1179
発行日 1990年8月1日
Published Date 1990/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900342
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サマリー
ビリルビンは肝・胆道系の病態を知るうえでなくてはならない検査項目であるが,その測定方法の主流は現在もなおジアゾ法が占めている.このジアゾ法とは測定原理を異にし,ここ数年急速に普及してきたのが,酵素法である.酵素法はビリルビンを特異的に酸化する酵素,ビリルビンオキシダーゼを用いる測定方法であり,特異性・再現性に優れ,共存物質の影響が少ないといわれている.ところが,この酵素法も直接ビリルビン測定時における酵素の反応性が,ビリルビン亜分画によって異なる,特にδビリルビンの酸化が不完全である,などの問題点が指摘されている.
今回はこのような点をも含めて酵素法を解説してみた.
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