増大号 臨床医に伝わりやすい 検査報告書とパニック値報告の心得
4章 臨床化学・免疫検査
Mタンパクの検査—免疫電気泳動法,免疫固定法
永井 有理
1
1東京大学医学部附属病院検査部
キーワード:
Mタンパク
,
免疫電気泳動法
,
免疫固定法
Keyword:
Mタンパク
,
免疫電気泳動法
,
免疫固定法
pp.942-946
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209425
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Point
●MタンパクはB細胞・形質細胞の腫瘍性増殖を示唆する所見であり,Mタンパクの同定検査として,免疫電気泳動法と免疫固定法が代表的であるが,現在わが国では免疫固定法が行われることが多い.
●免疫電気泳動法は,弧状の沈降線により,それぞれのタンパクの質的・量的異常を検出することができる点で有用であるが,検査の実施とその判定には習熟を要する.
●免疫固定法は,特異抗血清を用いることによりMタンパクの同定と検出を,簡易で高感度に実施できるが,定量性を持たず,定性的な検査であることに注意が必要である.
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