Japanese
English
今月の特集 骨髄腫と類縁疾患の検査学
生化学・免疫血清学検査
Biochemical and immunoserological tests
酒井 昭子
1
1慶應義塾大学病院臨床検査科
キーワード:
Mタンパク
,
免疫グロブリン定量
,
タンパク分画
,
免疫固定法
,
IFE
,
遊離L鎖定量
,
FLC定量
,
カルシウム
,
Ca
,
アルブミン補正
,
Alb補正
Keyword:
Mタンパク
,
免疫グロブリン定量
,
タンパク分画
,
免疫固定法
,
IFE
,
遊離L鎖定量
,
FLC定量
,
カルシウム
,
Ca
,
アルブミン補正
,
Alb補正
pp.848-855
発行日 2024年7月15日
Published Date 2024/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203671
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Point
●免疫グロブリンの異常な増減が示唆される場合は,血清と尿タンパク分画および免疫グロブリン定量(必要に応じてIgD含む)を実施する.免疫グロブリン定量では質的異常の判断はできないため,タンパク分画の実施は必要である.
●非分泌型,Bence Jonesタンパク(BJP)型やIgD型骨髄腫は分泌されるMタンパクが微量であり,血清タンパク分画でMタンパクが検出されることはまれである.検出感度の高い免疫固定法(IFE)もしくは遊離L鎖(FLC)定量が有用である.
●IFEは抗原抗体反応を原理としているため,抗原過剰による地帯現象で染色帯の中抜け像やIgM型Mタンパク症例では非特異的な染色帯を認めるため,注意を要する.
●IMWGの治療効果判定基準にはMタンパク量の減少,IFEでのMタンパク陰性化が含まれる.Mタンパクの定量やIFEの問題点を理解して結果を報告する必要がある.
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