増大号 臨床医に伝わりやすい 検査報告書とパニック値報告の心得
はじめに
増田 亜希子
1
1虎の門病院分院臨床検査部
pp.819
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209403
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検体検査のうち,報告書を作成する検査は一部であり,臨床医には検査値のみが返却されることが多くあります.しかし,実際にはパニック値の対応として電話連絡や,重大な所見についてはアドバイスサービスが実施されています.生理機能検査では報告書の作成方法に関する解説書が多く存在しますが,検体検査では少なく,特に「臨床医への伝え方」という視点の解説書はあまりありません.
本増大号は「パニック値やパニック値に準ずる重大な所見への対応+報告書の作成」に着目して,読者に,パニック値や重大な異常値を認めた場合の対応として,偽高値や偽低値の可能性がないか検査値の妥当性を評価する手順や,適切な連絡手順について解説することを目的として企画しました.各項目において,骨髄検査やタンパク分画など報告書を作成する検査については各検査項目の報告書の見本を,尿沈渣検査や抗核抗体検査などアドバイスサービスの対象になりうる検査についてはアドバイスサービスの見本をそれぞれ示していただいています.
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