臨床医からの質問に答える
尿路感染症をより正確に診断するために,尿一般検査と微生物検査をどのように活用すればよいでしょうか?
中村 彰宏
1
1天理大学医療学部臨床検査学科
pp.456-459
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209302
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はじめに
今日,臨床検査技師のほとんどは「尿検査で膿尿と細菌尿を認めたら尿路感染症」と思っているのではなかろうか? 尿路感染症診断において最も重要なアプローチは尿路感染症特有の臨床症状があるかどうかであり,これが診断へのファーストステップである.つまり,尿一般検査や微生物検査において“膿尿および細菌尿が認められる=尿路感染症”ではない.まずこの点を念頭に置いていただきたい.では,なぜ“膿尿および細菌尿が認められる=尿路感染症”ではないのか? その理由について,まず解説する.
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