増大号 匠から学ぶ 血栓止血検査ガイド
5章 疾患まとめ
溶血性尿毒症症候群(HUS)
山田 真也
1
,
松本 雅則
2
1奈良県立医科大学輸血部
2奈良県立医科大学血液内科
キーワード:
溶血性尿毒症症候群
,
HUS
,
腸管出血性大腸菌
,
EHEC
,
志賀毒素
,
志賀毒素産生大腸菌
,
STEC
,
血栓性微小血管症
,
TMA
Keyword:
溶血性尿毒症症候群
,
HUS
,
腸管出血性大腸菌
,
EHEC
,
志賀毒素
,
志賀毒素産生大腸菌
,
STEC
,
血栓性微小血管症
,
TMA
pp.1121-1124
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209124
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はじめに
溶血性尿毒症症候群(hemolytic uremic syndrome:HUS)は,先進諸国における小児の急性腎障害(acute kidney injury:AKI)の原因として最も頻度が高い.また,一般にHUSの原因として,腸管出血性大腸菌(enterohemorrhagic Escherichia coli:EHEC),その他の感染症(肺炎球菌,インフルエンザウイルスなど)や一部の薬剤が挙げられるが,HUSのほとんどはEHECによるものである.なおEHECは志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli:STEC)とも呼ばれる.本稿では,STECにより生じるHUS(STEC-HUS)の診断,治療について,「溶血性尿毒症症候群の診断・治療ガイドライン」1)を参考に解説する.
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