増大号 症例から学ぶ 疾患と検査値の推移
1章 消化器疾患
急性肝炎
篠原 美絵
1
,
石井 耕司
2
1さつき町診療所
2独立行政法人地域医療機能推進機構東京蒲田医療センター
pp.180-187
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208915
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Point
●急性肝炎とは主に肝炎ウイルスが原因で起きる急性のびまん性疾患で,肝炎ウイルスにはA型,B型,C型,D型,E型の5種類がある.
●通常では急性感染の場合,A型,E型は一過性感染であるが,C型(約70%)やB型,D型の一部では慢性化することがある.
●初発症状は倦怠感,食欲低下,微熱などの非特異的症状が多い.著明な黄疸や意識障害がみられる場合には重症化に注意する.
●急性肝炎の約90%は自然治癒し予後はよいが,1〜2%は劇症化するため注意が必要である.
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