疾患と検査値の推移
肺炎
宮下 修行
1
,
尾形 誠
1
,
矢村 明久
1
1関西医科大学内科学第一講座呼吸器感染症・アレルギー科
pp.1266-1272
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208541
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Point
●肺炎は発症場所によって市中発症型肺炎(市中肺炎,医療・介護関連肺炎)と院内発症型肺炎(院内肺炎,人工呼吸器関連肺炎)に大別される.
●市中肺炎ではマイコプラズマ,クラミジア,レジオネラなどの非定型肺炎病原体を考慮する必要があり,なかでも重症化するレジオネラの鑑別が重要となる.
●レジオネラ肺炎の臨床所見で注目すべき点は,咳嗽や喀痰など呼吸器症状に乏しく全身症状が主で,呼吸不全,腎機能障害や肝機能障害の存在など,systemic diseaseの感染症ということである.特に低Na値,高CRP値,高LDH値がそろった場合にはレジオネラ肺炎を疑うべきである.
●日本化学療法学会はレジオネラ治療評価委員会を発足し,レジオネラ肺炎の診断ならびに治療に関する指針を報告している.
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