技術講座 生化学
シリーズ 臨床化学検査の基礎をなす方法と原理・3
臨床化学分析における呈色反応
亀田 貴寛
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科先端分析検査学分野
pp.874-879
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208463
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Point
●臨床化学分析の呈色反応は,化学的呈色反応と酵素的呈色反応に大きく分けることができる.
●化学的呈色反応にはキレート呈色反応や色素結合反応などがあり,エチレンジアミン四酢酸(EDTA)血漿検体ではキレート呈色反応で低値を示す項目もあるので注意が必要である.
●酵素的呈色反応には過酸化水素(H2O2)・ペルオキシダーゼ(POD)共役系酵素法やNAD(P)H系酵素法などがあり,酸化酵素反応においては還元物質が負の誤差を与える.
●測定原理を理解し,日々の検査で生じる問題点や疑問点の検討から研究につなぐことも患者へのよりよい医療の提供の1つの形である.
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