臨床医からの質問に答える
悪性リンパ腫やリンパ性白血病の診断において,クロナリティを判断するためのサザンブロット法とPCR法の使い分けを教えてください.
丸岡 隼人
1
,
白石 祐美
1
1神戸市立医療センター中央市民病院臨床検査技術部細胞遺伝子検査室
pp.56-60
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207865
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
悪性リンパ腫をはじめとするリンパ系腫瘍の診断は,病理組織学的検査やフローサイトメトリーを中心に行われるが,反応性病変との鑑別が困難なケースがある.また,針生検や内視鏡下生検などの微量検体においては,細胞が少ないため正確な診断に苦慮することがある.免疫関連遺伝子再構成検査は,B細胞およびT細胞のクロナリティを証明する検査であり,確定診断および極少数の腫瘍細胞の検出に有力な情報を提供する.
検査法としてサザンブロット(Southern blot)法とPCR(polymerase chain reaction)法があり,本稿では両法の原理およびメリット・デメリットを紹介し,その使い分けについて解説する.
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.