疾患と検査値の推移
播種性血管内凝固症候群(DIC)—血算,凝固線溶一般検査,および種々の分子マーカー
窓岩 清治
1
1東京都済生会中央病院臨床検査医学科
pp.470-477
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206825
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Point
●播種性血管内凝固症候群(DIC)は,固形癌や造血器腫瘍,感染症などが主な原因となり,血液凝固系が過度に活性化された病態である.
●DICをきたす基礎疾患が線維素溶解系(線溶系)にも影響を及ぼすために,DICの病態が修飾される.
●DICの診断には,血小板数や凝固線溶一般検査に加えて,トロンビン−アンチトロンビン複合体(TAT)や可溶性フィブリンモノマー(SF)などの凝固系分子マーカーが用いられる.
●プラスミン-α2-プラスミンインヒビター複合体(PIC)や,プラスミノゲンアクチベータインヒビター-1(PAI-1),白血球エラスターゼによる架橋化フィブリン分解産物(e-XDP)などの分子マーカーは,DICの病型や生命予後を予測するうえで有用である.
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