増刊号 一般検査ベーシックマスター
第1部 基礎から学ぼう一般検査
尿定性検査
脇田 満
1
1順天堂大学医学部附属順天堂医院臨床検査部
pp.182-189
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206763
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
尿定性検査は,尿中に排泄された蛋白やブドウ糖をはじめ,さまざまな成分を定性または半定量的に測定できるため,腎・泌尿器疾患のスクリーニング検査として用いられている.多くの検査室では試験紙法による検査が実施されている.
従来の試験紙は,製造メーカーごとに検出感度が異なっていたため測定結果に差異が生じていた.2004年4月に日本臨床検査標準協議会(Japanese Committee For Clinical Laboratory Standards:JCCLS)は,「尿試験紙検査法JCCLS提案指針—尿蛋白,尿ブドウ糖,尿潜血試験紙部分表示の統一化」を発表し,国内で販売される試験紙の蛋白,ブドウ糖,潜血の3項目について1+の濃度が統一化された(蛋白1+:30mg/dL,ブドウ糖1+:100mg/dL,潜血1+:0.06mg/dL).本稿では,試験紙法を中心に解説する.
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.