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新しい腎機能マーカー
要 伸也
1
1杏林大学医学部第一内科学教室
pp.668-670
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102133
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[CKDとは何か?]
最近,慢性腎臓病(chronic kidney disease,CKD)という新しい概念が注目されている.背景には末期腎不全を含む腎臓病患者の増加があるが,より重要なのは,たとえ軽度であっても慢性的な腎障害の存在が腎予後(腎機能悪化)のみならず,心血管疾患の発症ないし生命予後を予測することが確実になってきたことであろう.そして,このような問題意識のもと早期から慢性腎臓病の患者を把握し,対策を講じていく必要性が強調されている.
さて,CKDは次のように定義される.すなわち,①腎機能低下がなくても検査上あるいは画像上3か月以上腎障害を認めるもの,②糸球体濾過量(glomerular filtration rate,GFR)の低下(60ml/分/1.73mm2以下)を認めるもの,である.このうち,①は従来の蛋白尿・血尿に相当するが,一般尿検査で陰性であっても,微量アルブミン尿が出ていれば該当することに注意する,②は従来の慢性腎不全に相当する.
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