疾患と検査値の推移
HIV感染症/後天性免疫不全症候群(AIDS)
白阪 琢磨
1
1独立行政法人国立病院機構大阪医療センター 臨床研究センター エイズ先端医療研究部
pp.1306-1315
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206288
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Point
●治療の進歩によってヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症は慢性疾患となった.
●HIV感染症の診断はHIV検査によって行われる.HIV検査は,従来のHIV-1/2抗体にHIV-1抗原を加えた同時測定系(第4世代)が現在のスクリーニング検査の主流である.本法はウインドウ期を短縮でき,感染初期例の早期診断も可能とした.確認検査はウエスタンブロット(Western blotting)法のみでなく,HIV-1核酸増幅検査も必ず実施する.
●HIV感染症の検査値では,CD4陽性リンパ球数とHIV-1のウイルス量が臨床上重要である.前者は免疫の状態や抗HIV療法の開始基準,後者は抗HIV療法の効果の評価に用いられている.
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