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増刊号 血液形態アトラス
Ⅰ部 造血器悪性腫瘍
4章 骨髄異形成症候群(MDS)
7 特発性血球異形成(IDUS)
Idiopathic dysplasia of undetermined/uncertain significance(IDUS)
増田 亜希子
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.956-957
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206174
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本項と次項では,血球減少症に関連して最近提唱されている病態,特発性血球異形成(idiopathic dysplasia of undetermined/uncertain significance:IDUS)と特発性血球減少症(idiopathic cytopenia of undetermined/uncertain significance:ICUS)について概説する.
骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome:MDS)の血球減少の診断基準を満たさないにもかかわらず,有意な血球異形成や骨髄系腫瘍を示唆する細胞遺伝学的異常を認める病態について,IDUSという概念が提唱されている14,15).IDUSの病因・病態は明らかでないが,MDSの前段階の異常クローンが存在すると考えられている.IDUSの一部の症例は骨髄系腫瘍に移行することが報告されており16),慎重な経過観察が必要と考えられる.
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