トピックス
HBV感染におけるNKT細胞の役割と治療戦略
伊藤 弘康
1
1岐阜大学大学院医学系研究科 病態情報解析医学
pp.360-362
発行日 2015年5月1日
Published Date 2015/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205901
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はじめに
B型肝炎ウイルス(hepatitis B virus:HBV)は,慢性感染症を起こす病原体の一つである.慢性HBV感染症では,慢性肝炎,肝硬変,肝臓癌と徐々に病態が進行し,肝臓癌まで至ると予後不良となる.現在のところ,HBVの生体内からの完全な排除は非常に困難と考えられている.近年,宿主の免疫機能を調節する細胞としてナチュラルキラーT(natural killer T:NKT)細胞が注目され,主に癌や感染症に対しての臨床応用が期待されている.本稿では,NKT細胞を用いた慢性HBV感染症に対する治療の可能性について解説する.
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