トピックス
混合性結合組織病と抗U1-snRNP抗体
横井 俊介
1
,
片山 雅夫
1
1名古屋医療センター膠原病内科
pp.100-102
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205823
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
1972年,米国ミズーリ大学のGorden Sharp教授は,全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE),全身性強皮症(systemic sclerosis:SSc),多発性筋炎(polymyositis:PM)の臨床像を共通してもち,比較的予後良好な患者群を,混合性結合組織病(mixed connective tissue disease:MCTD)として提唱した1).その後,疾患の独立性に疑問が上がり,米国ではSScの亜型,あるいは特定の膠原病に発展する前の段階などとする考えが主流となっている1).日本では,1982年にMCTDが厚生省特定疾患に指定され,1984年には研究班によって診断基準が作られた(1996年,2004年に改訂).全国の統計学的調査も施行され,MCTDの疾患独立性を支持するに至っている.本稿では,この比較的歴史の浅い疾患であるMCTDと,その診断に必須とされている抗U1-snRNP(U1-small nuclear ribonucleoprotein)抗体について述べる.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.