ザ・トレーニング
先天性アミノ酸代謝異常のスクリーニング
永野 玲子
1,2
1(株)三菱油化ビーシーエル第三検査本部第五検査部特殊分析
2現在:キャノン(株)品質保証本部製品安全部
pp.1336-1339
発行日 1989年9月1日
Published Date 1989/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205721
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先天性代謝異常症は,一般に発症例が少ないため,病態についてもよく理解されていない未知の疾患が多くあります.また,放置すれば悲劇的な不可逆的障害をもたらすため,これらを早期に発見し,場合によっては症状が発現する前に,できる限り早期に治療を開始することがきわめて重要です.このような場合のスクリーニングは,広範囲で的確な方法であることが要求されます.
アミノ酸代謝異常症は,先天性代謝異常症のうち最も古くから,また種類も多く知られており,系統的な分析により,その代謝障害の部位もかなり明らかになっています.アミノ酸およびその代謝産物が,これらの代謝障害により血液・脳脊髄液・尿に高濃度に蓄積されるのが特徴ですが,ほとんどの疾患において脳障害・発育障害を発症します.
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