けんさ質問箱
HTLV-I検査の確認試験での組み合わせ
西村 要子
1
,
山口 一成
1
,
A子
1熊本大病院輸血部
pp.1021-1022
発行日 1989年6月1日
Published Date 1989/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205635
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問 ATL抗体の検査でスクリーニング試験をPA法で実施しています.その際,確認試験は2法以上の組み合わせで行う必要があるのでしょうか.またIgM,IgG性の区別をする意味とその区別検査についてもお教えください.(茨城県・A子)
答 ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-I)に対する抗体(抗HTLV-I)の測定は,成人T細胞白血病(ATL)やHTLV-I関連ミエロパチー(HAM)の診断,母子感染や輸血後感染防止のためのキャリア検出などに不可欠である.ゼラチン粒子凝集法(PA)は1986年11月から全国の血液センターでスクリーニングに取り入れられており,当輸血部では患者の検査には酵素免疫測定法(EIA)を用いている.このPA法,EIA法は操作法も簡単で大量検体の処理ができるのでスクリーニングに適しているが,時に非特異反応,見落とし,不一致などがあり,これらの場合には間接蛍光抗体法(IF),ウエスタンブロッティング法(WB)などを用いて確認試験を行う必要がある.
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