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活性ビタミンDの抗腫瘍作用
本間 良夫
1
1埼玉県立がんセンター研究所
pp.63-64
発行日 1988年1月1日
Published Date 1988/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205472
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ビタミンDが骨の代謝,カルシウム代謝に対する効果以外に,細胞の分化誘導にも関係することが発見され,ビタミンDの研究に大きな進歩をもたらした1).
いくつかの白血病細胞は分化成熟すると,その細胞増殖能や造腫瘍性を失う.このことは,分化誘導による制癌の可能性を示唆している.生理活性物質であるビタミンDが骨髄性白血病細胞の効果的な分化誘導物質として作用することが判明したので,上記のようなメカニズムでビタミンDが抗腫瘍効果を示すかたいへん興味の持たれるところである.
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