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LAPアイソザイム—いわゆるLAPの多様性
須藤 加代子
1
1東京慈恵会医科大学臨床検査医学
pp.46-47
発行日 1988年1月1日
Published Date 1988/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205465
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LAPのアイソザイムという表現には問題がある1)ので,ここではいわゆるLAPの多様性の分析について記載する.
表1に現在臨床検査で測定されているLAPをまとめてみた.ロイシンアミド(leucine amide)を基質とした場合に測定可能なアミノペプチダーゼ(aminopeptidase〔cytosol〕)(C-LAP, EC 3.4.11.1),別名ロイシンアミノペプチダーゼ(leucine aminopeptidase)と合成基質でも検出されるアミノペプチダーゼ(aminopeptidase〔microsomal〕)(AA, EC 3.4.11.2),別名アリルアミダーゼ(arylamidase),胎盤由来LAPともいわれているシスチルアミノペルチダーゼ(cystyl aminopeptidase)(CAP, EC 3.4.11.3),別名オキシトシナーゼ(oxytocinase)の3種の酵素を測定している.AAはさらに分子量と表面荷電の異なる3種に分類される.膜と結合した高分子AAが開塞のマーカーとして評価されている.大部分は低分子AAと同じα1位へ泳動されるが,リボ蛋白,γ-GTPなどとも結合してβ位に泳動される例もあるので,注意しなくてはならない.
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