技術講座 細菌
細菌検査における検査材料の取り扱い方
立花 勇一
1
1順天堂大学病院中央臨床検査室
pp.522-527
発行日 1982年6月1日
Published Date 1982/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205394
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臨床細菌検査は感染症の原因菌を検索し,それらの薬剤感受性試験を行うことが主な使命である.これらの成績は検査材料(以下検体という)の採取方法の適否によって大きく左右される.原因菌の変遷も激しく従来からのサルモネラ,赤痢など法定伝染病原因菌のほかに,最近では日和見感染の原因となる平素無害菌(弱毒菌)などによる感染症が増加してきており,検査室サイドでも種々の検体に対する対応の仕方が変わってきている.検体中の微生物に何の変化も与えずに,培養までの操作を迅速に行うためには,微生物の生物化学的性状と検体取り扱いを十分熟知したうえで行う必要がある.
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